金箔の装飾を纏う女性たち
オーストリアの画家として知られるグスタフ・クリムトは、金箔を使用した煌びやかな画風で知られておりますが、最近では額縁を抜け出して女性用の傘やバッグなどにもその華やかな作品がプリントされたグッズを街中で見かけることがあります。その特徴としては金箔をあしらった背景に幾何学模様をまとった女性が妖艶に描かれた独特な世界感が現代の人びとにも魅惑的に映るようです。彫金師の家に生まれたことが金箔を作品に使用するキッカケであったと考えるのは自然な事の運びとなりますが、類を寄せ付けない華やかな作風は見た者の記憶に衝撃的な印象を残すことはまちがいないであろう。若かりし頃は、劇場や美術館などの装飾を手掛けていたようですが、弟と一緒に会社を設立し仕事も順調に運び周囲からの高い評価を得ていた矢先に、父親のあつに相次いで弟が死去したことから、弟や友人らと共同で設立した建築装飾の会社を畳むことになったようです。幼い頃から絵画の腕に長けていたことは評判であったクリムトですが、実際に世の表舞台でその作品が高い評価を得たのは、本人が亡くなる8年ほど前であったようです。