クロスレートの計算方法とは
外国為替市場では外貨売却や外貨購入が行われていますが、中でも銀行間市場においては、原則としてドルの各国の通貨に対する外国為替レートという建値で取引が行われています。こうしたレートからドルを介在しない各通貨のレートのクロスレートといいます。
このクロスレートを導き出す計算方法を説明していきます。1ドル=150円、1ドルリ=l.5マルク、1ポンド=l.6ドル、このような相場か建っている場合で考えていきます。この場合、マルクの円に対するレートはどうなるのでしょうか。1ドル=150円=1.5マルクとなることがわかりますので、1マルクは、 150÷-1.5=100円 となります。続いて、1ポンドは何円円になるのでしょうか。1ポンド=l.6ドルということは、l.6×150=240円です。このようにして、あまり身近ではない通貨の場合でも、その通貨のドルに対するレートさえわか れば、その通貨の円に対するクロスレートも計算することができます。
たとえば、ある通貨Aに1ドル =7.5Aというレートが与えられていると仮定した時、その通貨Aの円に対するレートはいくらか計算してみましょう。1ドルは150円とします。 1ドル=150円=7.5Aですから、通貨A=150÷7.5=20となります。したがって、通貨Aは20円という相場になることがわかります。
海外旅行に出掛けた時、その国の通貨のレートはたいていドルに対するレートものとなっています。しかし、対円の相場が不明である場合でも、ドル対円の相場さえ覚えていれば、前述の計算方法で対円の相場を知ることができます。