外貨購入や外貨売却といった取り引きにおいて、外国為替のレートは常に変動し続けていいます。このレートは、実は一つだけしか値がつかないものではないのです。
外国為替市場においては、「売値」「買値」という二つの値があるのが一般的です。あなたが外貨を買いたいと思った時は市場における売値で買うことになり、反対に売りたいと思った時は市場での買値で売ることになります。そして取引が成立するたびに、どんどん前と異なる売値と買値が建っていくわけです。この購入と売却の繰り返しこそが、外国為替レートが変動する仕組みなのです。
売値と買値を数字で表わすと、円/ドルレートの場合「140.10-15」「140.15-20」「140.20-25というようになります。「140.10-15」の意昧は140円10銭でドルを購入する人と、140円15銭でドルを売却する人が存在するという意味です。この場合、ドルを購入したいと考えている人は1ドル140円15銭で買うことになります。基本的に市場では、買う人がいると値が上がります。そして、次のレートとして140円15銭でドルを買う人がいて140円20銭でドルを売る人がいるというレートが出来上がります。この相場でも、まだドルを買いたいという人がいれば140円20銭で1ドルを購入することになります。するとまた値が上がり、「140.20買い」の「140.25売り」という相場になります。
ここまで見てきたように、外国為替市場では常に買値と売値の相場が建っています。専門用語では、買値のことをBID(ビッド)、売値のことをOFFER(オファー)と呼びます。