手付金の相場について

実際には、どれほどの金額を、手付金として設定すべきなのでしょうか。この問題は、あなたが買主の場合、ローン融資に頼らずに容易だてしなければならない現金の金額、ということになるますから、それだけの想像でも、いかに手付金の額の設定が重要になってくるか理解できると思います。

一般的には、手付金は、物件価格の5〜10%に設定することが多いとされています。特に中古物件をめぐる売買契約の場合、多くは低めの5%に定めることが多いようです。

大手の不動産会社によって仲介される取引の場合、5%未満の手付金を設定しても、購入のオファーは受け入れられないことがままあります。手付金の金額が安すぎる場合、前回記したように、契約をキャンセルすることで生じるペナリティーが軽微になるため、仲介業者にとってはそのぶん、リスキーな条件となるのです。極端な場合、冷やかしを怪しまれることも、ないとは言えないでしょう。不動産会社にとって、仲介料は、契約が成立しない限り、100%回収できないようになっていることが多いので、つまり、企業として収益が下がることになりますので、当然、キャンセル、解約、違約は彼らにとっても、避けておきたい結果なのです。

とは言え、かなり高額な物件を売買の対象とする場合、あなたが買主だとして、手付金を5%の金額に設定してとしても、それだけの現金を用意することができない、という可能性はあり得ます。その場合、不動産など仲介業者に相談してみましょう。例えば、4%にしかならないが、額としては大きい、100万円までならば用意できる、といった打診をしてみるのです。不動産業者の営業力によっては、売主をその手付金で説得することができるかもしれません。