母親たちと経済教育

そこで、家庭教育の大きな部分を担っているであろう母親が、経済について学ぼうと考えたとき、どのようにすればよいのでしょうか。
日本の文化の一部なのかもしれませんが、お金の話は、「はしたない」「教育の場にお金を持ち込んではいけない」という意識が根強くあるせいか、普段、経済やお金について学べる場は、ほとんどありません。
あるとしても、開催時間が夜であるなど、勤労者を対象とするものがほとんどです。
自治体やPTAなど、さまざまな主体がいろいろなテーマで母親のための学びの場を提供していますが、経済や金融をテーマに据えたものはあまり見当たりません。
母親同士の集まりでも、経済が話題に上るということは非常に稀でしょう。
「良い母親はお金の話などしない」「衣食住には関心があるけれど経済などには興昧を持たないものだ」という先入観があるようにも感じられます。
確かに、経済よりは衣食住のほうが、話題としては具体的に目の前に見えるものである分、リアルな関心を引くものであることは理解できます。
しかし、学ぼうとしても学ぶ場がないというのは、決して望ましいことではありません。
家庭における経済教育に特に必要だと思われることは、「①子どもにお金の話をすることの必要性」「②経済は身近なもの、自分たちの生活そのものだという感覚」「③市場経済の基礎的な考え方、リスクを理解すること」の、主に3つです。
このほか、実際に役立ててほしいという意味で、金融の基礎知識や社会保険の話などの実用的な内容についても知っておくと良いと思われます。

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