売り手の言い値と比較しよう

さて、こうして得られた目標額ですが、もちろん、買い手であるあなたの独自のリサーチ結果ですので、当然、売り手の主張する物件価格とは異なってくるはずです。

売り手が希望している物件価格が、\35000,000であったとします。とてもじゃないが高すぎる、例にしても法外だ、そう感じるかもしれませんが、これは実際、過去にあった売り手と買い手の希望価格の差異を参考して作った例です。このような差額は、珍しいものではないのです。

頭金や金利によりますが、あなたの必要な融資額が、NOI、つまり回収できる収入の総額を、決して超えないようにする必要があります。今回の例ではNOI(営業純利益)は、\2374,000でした。融資が例えば\2500,000必要であると算出されたとします。状況を一言で言えば、負債だけが生まれる機会を購入したことになります。ローンの支払額を、回収可能な収入の数字が10万円以上も下回っているわけですから、購入した物件はスタートダッシュから、マイナスを生み出し始めることになるわけです。

このようなデータがあれば、あなたは売り手の言い値で物件を購入することは得策ではない、と判断できるはずです。悪い取引にサインするリスクを、自分のリサーチと計算で、回避できるということです。

NOI、つまり営業純利益、そして期待利回り、そして物件購入価格の基準額をデータとして入手・算出し、売り手の希望価格を吟味・検討しましょう。このプロセスを省いてしまっては、良い取引にサインするという目標は果たせません。

いくらか専門的な概念が出てきましたが、名前の割には単純なものだと、理解できたと思います。この調子で少しづつ、判断材料を増やしていき、取引の理想像を明確なものにしていきましょう。

 

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