巨大な外国為替市場
世界には、株式市場、国債や社債を扱う債券市場、金・銀、原油などの商品市場など、たくさんの市場が存在します。身近なところでは、魚市場などの卸売市場も市場の一種です。
市場では、モノや証券などを売り手と買い手が取引し、値段がつけられていきます。外国為替市場は、こういった市場の中でも規模は世界最大級です。日本の円、外貨である米国のドル、EU(欧州連合)のユーロなど、世界各国の通貨が交換することができる市場です。東京市場だけでも、1日に1千億ドル(約15兆円)以上の取引があるといいます。これは株式市場の取引額と比較すると圧倒的な金額です。ニュースや新聞でもその日の円相場など外為市場の取引値を伝えています。こうした報道で為替の動きを知ることは、経済を知ることにもつながりますので覚えておきましょう。
「外国為替」とは円とドル、円とユーロ、ドルとユーロなど、異なる国の通貨を交換することをいいます。もちろん、実際に現地に行って交換するわけではありません。金銭の決済は、銀行を仲介役にして行われます。ネット通販のようなイメージを持ってもらえば良いと思います。ネット通販では、遠方の名産物を買ったとしても現地に行くことはなく、振込やクレジットカードで決済しますよね。
外国為替では、自国通貨の円でドルをはじめとする外貨を売買します。外国為替市場では、常に円と他通貨の交換レートがつくられていています。この交換レートのことを「円相場」といいます。