中央銀行の為替介入の効果は
為替相場というのは、安定していることが貿易や産業界には都合がよいのです。なぜなら、決めたレlトでの製造や取引ができてその条件の変更が少なくて済むからです。外貨預金でも、変動がなければ、確実に金利がとれて、差損によるマイナスに気を配らなくてすみます。
しかし、これではスペキユレーターといわれる投機筋にとっては儲けの機会が少なく、おもしろくも何ともありません。そこで、わずかな兆しをみつけては、ドル売りやドル買いを仕掛けてくるのです。
そのタイミングは、ドルが高くなり過ぎて持ち合いになっている時には、ドル売り。ドルが安くなってこれも相場が膝着状態の時には、ドル買いに相場が触れます。なぜならば、相場は強引にはつくれないので、ある方向に行きやすい時にお金をつぎ込むと、意外と簡単に相場が動き、それをテコにして相場を動かすのです。
このような時、一方に為替が触れ過ぎるのを避けるため、中央銀行の介入がありますが、一国の銀行では効果は薄く、複数の国の協調介入でなければ効果が出ません。かつて円安の時に、日銀は200億ドルの売り介入をしましたが、格好のドル買いの機会を提供したに過ぎませんでした。