先物取引と相場
外国からある物を購入し、4ヶ月後に代金をドルで支払うという契約を結んだとします。この場合、ドルを4ヶ月の先物予約で外貨購入することもできますし、4ヶ月後の支払日を迎えたらドルを買い、代金の支払いをすることも可能です。もちろん、物を購入してすぐにドルを買う必要がなく、支払日がやってくるまでの4ヶ月の間、好きな時に代金決済日に合わせた先物予約でドルを購入することもできます。
では、いつドルを買うのかは何を基準に決断すればよいのでしょうか。それは、ドルの相場についての予測に基づいて判断するのです。もちろん、一番ドルが安い時にドルを買いたいと思うことでしょう。それがいつなのかを予測して、買う時期を決めていくことになります。この流れをリーズ・アンド・ラグズといいます。
リーズ・アンド・ラグズと相場の関係を、円/ドル相場を例にとって説明していきます。一般的に相場が円高の傾向にある時、または近い将来円高になりそうな時は、ドルを売却しなければならない人たち(輸出業者など) は先物で早めにドルを売却することが多いようです。反対にドルを買いたいと考えている人たち(輸入業者など)は、できるだけ遅めにドルを買う傾向にあります。
これが相場にどのような影響をあたえるのかというと、短期的に円高を加速するということがいえます。逆に円安の傾向がみられるときや円安が予測される時は、短期的に相場は円安を加速することになるでしょう。