前回は売買契約書に記される重要な情報のうち、登記簿ベースの物件情報、物件の売買の価格、そして手付金についてみてみました。この三つのカテゴリーが、非常に重要であるということは、おわかりいただけると思います。簡単に復習すれば、まず、取引される対象物件の同一性ともなる、登記簿簿情報に依拠した、地番や建物名、物件の種類の明記。物件自体の建物としての、売買価格の合計額。そして、契約履行に先立って支払われる、手付金。全て理解できているでしょうか。
しかし、手付金の注意点は、前回の内容ではまだ、全てではありません。ごく一般的で、一番最初に確認すべき、要点を述べた状態にとどまっています。手付金は、物件価格の重大さに比べると、金額の多少においてそうであるように、いくらか気軽に受け取ってしまいがちなものです。
しかし、そのような考え方は、むやみな楽観に他ならないと言えるでしょう。手付金は、不動産投資の取引のなかで、金銭のやり取りのプロセスとしては、売買物件の価格についで、最も重要な概念の一つですので、ここではより深く、手付金のオファー段階での設定なども含めて、理解を深めていきましょう。