とは言え、何かしらの事情で、引き出し限度額の問題ではなく、そもそも手付金以上の現金が通帳に入っていない、手元にない……。あり得ないことではありません。緊急事態が発生し、手付金としてプールしていた貯金を、使わざるを得ないような事態。いつどのようなことが起きるかわからないのですから、このような不測の事態、手付金が手元にないときの対処についてみておきましょう。
まず思いつくのが、カードローンや消費者金融に用立てしてもらう、という方法です。来週給料が入るから、利息もつかないうちに返済できるから問題ないだろう。そのように考えてしまいがちです。
しかし、不動産投資というのは、投資の世界の中でも、高額な金銭のやり取りに類するものです。あなたが想定してなかった出費、計上し忘れていた経費というものも存在しかねません。運悪く、手元に手付金がなく、かつ、返済に当てるつもりだった給料も、例えば手数料を支払わなければ契約を進めることができないような状況になってしまうので、そちらにあてることになってしまった……。最悪の場合、あなたが手付金を差し引いた残額につい住宅ローンを組もうと試みるならば、この事態だけは避けなければなりません。借金がある状態での融資の申し込みは、非常に厳しいものとなるでしょう。
どうしても援助が必要である、そのような場合、特別な万能の解決策は、ありません。友人、家族、などといった、個人に用立ててもらえるよう工夫する、というのが、まずは行うべき対処と言えるでしょう。