外貨購入や売却を行うことをディーリングなどといい、外国為替を専門的に売買する場合は、外国為替ディーリングともいわれます。
ディーリングをする際、何を目標にするのかというと、外国為替のレートの上下によるリスクを可能な限り回避し、上下によって収益が得られるように外国為替を売買して「ポジション」と呼ばれる持ち高を管理することです。
外国為替の分野において、ポジションとは次の三つを指します。一つ目は、ある通貨が買い越しの状態にあること。二つ目は売り越しの状態にあること。そして三つ目は、購入と売却が均衡して為替の変動による影響を受けない状態にあることです。
具体的に言うと、ある銀行がドル対円の取り引きで300万ドル、1700万ドルと購入し、800万ドルを売却していたとすると、ポジションは1200万ドルのロングとなります。円から考えると1200万ドルのショートといえますが、ポジションの状態は大抵ドルを基に考慮されます。
そして、さらに1500万ドルを売却したら、ポジションは300万ドルのショートになります。この時に、500万ドル売却したらポジションはスクエアーになるということです。
ディーリングで守るべき基本的な原則は、さまざまな取引によって刻々と変化するポジションに気を配り、最終的にはスクエアーに持っていくことだといえます。
そして、外国為替レートの動向に関して自分の中で明確な判断基準がある時、意図的にポジションをロングかショートにして差益を出すことを図るのです。